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カワセミの探し方

カワセミを見つける方法

私流カワセミの探し方の紹介です。 カワセミ探しはカワセミ撮影の第一歩です。 まず被写体であるカワセミを見つけないと写真は撮れません。また、良い撮影ポイント見つければ写真は撮れたも同然です。 写真撮影にはどんなポイントが良いのかなど、今後、充実させて行く予定のページです。

カワセミを撮りたいと思ってから最初の頃はカワセミを見つけるのに随分苦戦しましたが、現在では沢山のカワセミを見つけることが出来ました。
これからカワセミ撮影を始められる方の参考になればと思い、私流のカワセミの探し方を紹介します。

カワセミ撮影で大切なことは良い被写体のカワセミを探して見つけることです。
カワセミウォッチングの対象ならいくらでも見つかりますが、良い撮影対象となるとなかなか見つかりません。
カワセミのウォッチングでは無く、カワセミ撮影の為のカワセミの探し方、見つけ方をまとめて行きたいと思います。(2018.09.20追加)

カワセミは近くに居る?

まず、基本的にカワセミはどこでも生息していると考えて良いと思います。
私はカワセミの撮影を始めた当初、カワセミは綺麗な清流に居る鳥というイメージを持っていました。 そのため、奈良県や和歌山県の山間部ばかりにカワセミを探しに行っていました。
また、以前よりアマゴ域の上流を目指し、渓流釣りによく行きましたので、山間部が地理的にも馴染みのある場所が多いということもありました。
上流の渓流部では透明で美しく冷たい水が流れます。
しかしそのような場所はカワセミにとって非常にエサの少ない状態で、カワセミのエサとなる小魚は大阪の平地の川の方が多く居るようです。(極端に汚れた川は除きますが)
人間の流す排水により小魚のエサが豊富なようです。
また、山間部は池も少ないです。田畑が少ないので人工的なため池がありません。
ですから、わざわざ遠くへ行かなくても近くに結構居ます。カワセミ群れて生息する鳥ではないですが、個体の総数は少ないと思いますが、ある程度の範囲ごとに生息を確認できる野鳥だと思います。
これまでの経験から冒頭に書いたようにカワセミは基本的にほぼどこでも生息していると思っています。

何処を探せば?

では、どのような所を探せば良いかですが、
カワセミの生息場所は池、川、ダム湖などです。
それらのフィールドの水深の浅い所を探します。
カワセミは鵜のように深く潜って魚を追いかけません。魚も深い場所で水面に浮いていることは少ないです。
ですからカワセミが届く程度の水深の浅いところが好ポイントとなります。またそのような所では少々濁った水でも魚は見えているようです。
たとえば、ダム湖ならバックウォーター付近。川がダム湖に流れ込む境目の浅い所ですね。
他にダム湖や池の入り江になっている底の見えているような所や、棚が張出していて周辺より浅い所。
川では流れのある瀬(小魚も流れの強い所には居ないし波立ちで水中が見えない)や深い淵よりトロ場で水深のあまりないところ。
また、川の場合、中心の流れは強くても両岸近くの流れは緩く、さらにそこに大き目の石など障害物が点在すれば弛みができ、小魚のつきやすい良いポイントとなります。

どのように探す?

次に、どのようにして探すかです。
カワセミは魚を捕る時、見晴らしの良い枝に留まり、食事が済むと安全な薮の中に入ってしまうことが多いので留まって居るカワセミを探すのは難しいと思います。
やはり目に留まり易いのはカワセミが動いたときですね、 一番見つけ易いタイミングは枝からダイブを繰り返している時です。これならかなり遠くからでも発見できます。 しかし偶々覗いた場所から見える範囲内にカワセミが居て、丁度その時にダイブしていたというような状況に遭遇する確立は非常に低いものです。
他にカワセミが動いた状況としては、低空飛行で飛んでいる時、留まっていたカワセミが飛び出した時などがあります。

次に、目で探す以外に頼りになるのは鳴き声です。
しかしカワセミは他の小鳥のように頻繁に鳴く鳥ではありません。
留まって居る時は殆ど鳴きません。
比較的鳴くことが多いのは水面を低空飛行するとき「ピー」「ピー」と鳴きながら飛んだり、
飛び立つ際に「ピー」っと一声鳴いて飛び出す時です。
まれに複数で居るとき「ピッピー」「ピッピー」「ピピピピ」とうるさいほど鳴くこともありますが、カワセミを探して居る時にそのような場面に遭遇することはまずないでしょう。

以上を勘案して一番見つけることが出来る確立が高いタイミングは飛び立つ時ではないでしょうか。
目にも留まり易いし、「ピー」という鳴き声が伴うことも多く、 カワセミには申し訳ないですが、歩いて探し回れば、その時近くに居れば邪魔な人間が来た為に飛び立ってくれることが多いからです。
ですから私はカワセミが居るか居ないか分からない場所でじっと待つことはしません。
池や川を片っ端から見て回ります。そして日を変えて同じ場所を繰り返し見て回ります。
また、その時に初めての場所の場合は、写真を撮るための条件が適しているか見極めておきます。
写真撮影に不向きな場所は次回からパスすれば良いのですから。いくらカワセミが居ても写真が撮れそうでなければ見つけても仕方ありません。

時間的にはやはり早朝がベストだと思います。活発に動くので目にするチャンスが多くなります。 カワセミは早朝まだかなり暗い時間から飛んでいます。

カワセミ撮影に良い条件のポイントを探す。

どんな撮影条件のポイントを探せば良いかですが、まずは日当たりの良い撮影場所を探すことです。
日が当たる明るい撮影ポイントで無いとシャッタースピードも上がらず、解像感の悪い写真になってしまいます。
ブレも起こり易くなり羽繕いなどのカワセミの速い動きも被写体ブレしてしまいます。 そのため高いISO感度を使うと解像感はさらに悪くなります。

日当たりの良いポイントの中でも、朝の早い時間帯から日が当たる撮影ポイントを探すことです。
早朝はカワセミの行動も活発なので撮影チャンスが多いのですが、早朝ほど日の当たらないポイントも多いので頑張って探してください。
コンクリートの護岸の川で堀が深い川や、山間部の両岸に山が迫ったような所は日が当たりだすのが遅いので探す対象からは外します。
また、逆に夕方近くから日の当たる条件が良いポイントでも良いでしょう。

日が当たる時間以外では日が当たる向きも大事です。

コンクリートの護岸にカワセミが止まるようなポイントは止まる場所が絞り難く、また、ロケーション的にも良くないので出来れば避けます。 ただ、ダイブシーンを狙うならこんなポイントも良いと思います。

ブラインドが使えるポイントが良いですが、ブラインドはセッティング等が大層なので、車が横づけ出来て車中から撮影できるポイントを探すと撮影効率が上がります。
車からの撮影は車中で撮影の準備が出来るので、カワセミに姿を見られて怖がらすこともありません。冬でも寒さも幾分しのげて、ブラインドと違い風にも強いです。

ブラインドを使う場合でも、川の上下流からブラインドが丸見えのポイントより、葦などで上下流からは見え難いポイントが良いです。
また、ブラインド使用の場合は移動がし難いので、撮影の射程圏内に複数の止まり木があるポイントにセット出来ることがベストです。 カワセミまで5メートルぐらいの止まり木があるポイントならかなりのドアップ写真が撮れます。

条件の揃った撮影ポイントを探すのはなかなか大変ですが、根気よく探してください。

カワセミが見つかったら?

まず、そこにカワセミが居ることが確認出来れば、次にその近辺のカワセミが好みそうな場所を探し、 お気に入りの止まり木を見つけ、その中から、写真に適した距離、日の当たり方、、背景、止まり木から水面までの距離(低いほうがダイブの写真を写しやすい)、ダイブ方向とカメラとの角度 などを勘案して待機場所を決めます。

カワセミの写真を撮るときは?

次にいよいよ写真を撮る時ですが、私のよく行く川での場合、カワセミお気に入りの止まり木に狙いを定めてブラインドに身を隠して待ちます。
その川の場合、上流または下流側から「ピー」、数秒の間隔をおいて「ピー」と鳴きながら飛んできます。そしてその声がだんだん大きく聞こえてきます。
緊張の瞬間です。
「ピー」という鳴き声が聞こえたら近くまで来ていることは間違いないので、動かずにじっと待ちます。
そして枝に留まり際「ピピピピピーピーピーー」最初小刻みに、あと段々長くというような鳴き方をよくします。
ですから「ピー」「ピー」と前を通過してもその後「ピピピピピーピーピーー」という声が聞こえれば、近くに留まったと考えられます。 すぐにこちらに戻ってくる可能性も高いので静かに待ちます。

そしてカワセミが目当ての枝にとまっても慌ててはいけません。
留まった直後、カワセミは周囲に注意をはらっています。
人間がそこに居ることも間違いなく分かっています。時々じーっとこちらを見ています。
その時慌ててレンズを動かしたりすると飛び去ってしまいます。
ここは我慢してカワセミが水面などに注意を移すまで待ちます。
一旦そうして注意をそらすとあとは結構気にせずに居てくれます(ひょっとするといつものヘンなオッサンだからまあいいかと思っているのかも知れません。今度目が合ったらニコっと微笑んでみよう)。
ブラインドの中でタバコの煙に咽て咳をしたり、クシャミをしたりしても平気なことが多いです。
カワセミが前で二十分も三十分もくつろいでしまって、出るに出れず、「もう帰らなければならないのに」と困ったことが何度もあります。
カワセミは人間より上空の敵のほうが気になるようです。

カワセミは複数で居るとき「ピッピー」「ピッピー」というような鳴き方をすることが多いように思います。一羽だと思っていてもこのような鳴き方をする時は、二羽居るケースが多く、もう一羽を見落としているケースもあります。
一羽だと思って写して後で写真を見るともう一羽写っていたということも何度かありました。

また、声は聞き取れなくても、カワセミがこのような体勢になったときは、その向いている方向から、もう一羽が近づいて着た時が多いです。「二羽もの」の撮影チャンスかも知れませんので慎重に対応しましょう。

鳴き声だけに頼っていると、ふと視線を感じて前を見るとカワセミがこちらを見ていたなんてことも多々ありますので要注意。そんな場合も慌てずにそっと目を逸らししばらく石になりましょう。

カワセミはヒヨドリやセキレイのようにそう多く見かける鳥ではありませんが、ひとつの川であればある程度の区間ごと、池であればいくつかの池ごとに一ツガイ程度は居る鳥だと感じて居ます。
ですから、一日探すことに専念すればかなりの確立で見つけることが出来ると思います。
また、見つけさえすれば他のチョコチョコ動く小鳥より写し易い鳥です。
そして、非常に美しい被写体です。

紀伊半島カワセミ奮戦記