野迫川村(川原樋川)の渓流アマゴ釣り
野迫川村紹介
野迫川村は、奈良県南西部、紀伊山地の北斜面に位置する過疎の村で、離島を除いて日本一人口の少ない村だそうです。人口は2025年1月1日時点で329人です。私が野迫川村に渓流釣りに行き始めた頃は人口500人の過疎の村と言っていましたので、人口減少の速さは急激だと思います。
役場のある北股が村の中心だと思いますが、民家の数は少ないです。村内にスーパー、コンビニはなく、役場の近くには小さい商店と食堂が二軒あるだけです。
中原川沿いが猿谷ダムに近く、五條市にも出やすいためか民家が比較的多いです。「野迫川村立高野豆腐伝承館」があり、何年か前に「昭和食堂」という店ができています。(営業日はランダムだと思います。)
池津川は一か所に少しの集落。
本流の川原樋川には下流側から大股にアマゴの養魚場と少しの集落と北今西放流釣り場。そこから上流に向かうと「野迫川温泉 ホテルのせ川」と「宮の向いキャンプ場」「北今西キャンプ場」と少しの民家。さらに上流に行くと川が左右に分かれていて左側が川原樋川本流で弓手原の集落の方へ。右側が桧股川で少しの民家と民宿があります。
熊に注意!
最近あちこちで熊の被害が伝えられていますが、野迫川村も熊出没注意の立て札が立てられています。
以前林道平川釜落線で釣っていた時に軽トラに乗った村の人に「熊が出たから注意して」と声をかけてもらい、携帯で撮った熊の写真を見せてくれました。熊がこっちを向いてそこまで歩いて来た写真です。私自身も野迫川村ではありませんがこれまで二度熊を見たことがあります。
一度は御嶽山の麓の王滝村の奥、もう一度は奥飛騨の安房峠のあかんだな駐車場の少し上。
渓流釣りも以前以上に注意しないとダメですね。
野迫川村の観光スポット
渓流釣りとは関係ないですが、野迫川村の観光スポットを簡単に紹介します。
まずは何と言っても有名なのは空海も修行したと言う日本三大荒神のひとつ、立里の荒神社です。ここは荒神社もお勧めですが、関西では珍しい白樺林があります。


野迫川村は、平清盛の孫である平維盛が最期を遂げたと伝えられる場所で維盛塚や散策道などがあります。
もう一つ紹介したいのは高野龍神スカイラインの「鶴姫公園」です。スカイライン沿いの「野迫川村総合案内所 喫茶鶴姫」から横道に入って行きます。かなり奥まで行きますが、駐車場と展望台があり、そこからの眺めは絶景です。



野迫川村の渓流釣り案内
野迫川村漁業協同組合
野迫川村役場解禁案内、釣り場地図
地理院地図
野迫川村のアマゴ(アメノウオ)釣りの紹介です。
野迫川村は毎年4月の第一、第二日曜日辺りが解禁日で、8月末で禁漁となります。
他の河川と比べ漁期は短いです。というのも野迫川村はかなり寒く、ゴールデンウィークに桜が咲いていることもあり、四月の解禁日は雪だった年もあります。ちなみにこの記事を書いている前日の2025年2月8日のウェザーニュースの野迫川村の気温は最低が-10度、最高気温も氷点下で-5度。とても3月の解禁は無理なのでしょう。
遊漁券は解禁日は特券のみで、3,500円(4月7日の解禁日のみ有効)です。
年券は解禁二日目から有効で7,000円、日券2,500円です。(2024年)
解禁日のポイントは何と言っても大股の養魚場付近で、養魚場下の橋の淵やそこから本流の流れ込みの一帯、少し下流のトイレの横から入川する淵辺りが賑わいます。この淵はトイレ横の駐車場からアマゴの泳いでいるのが見えます。年と時期によってはかなりの数のアマゴが見えることも。
成魚放流量はアマゴ成魚500キログラム(2024年)。
1尾50グラムとして1万尾、以前は1万5、6千放流していたと思いますのでかなり少なくなっています。
毎年二回ぐらい追加放流があると思います。
稚魚放流は天然魚が繁殖しているためか行っていなかったようですが、何年か前は稚魚放流もするということでした。私が渓流釣りを始めた頃に買った関西の渓流釣り河川を紹介している本に川原樋川は天然のアマゴが繁殖を繰り返して生息している数少ない川と書いてあったのを覚えています。
野迫川養魚場のアマゴはかなり美味しいのが魅力です。成魚放流のアマゴも鰭の綺麗な個体が多いです。
野迫川村の川の紹介
野迫川村には大きく分けて4本の川があります。本流の川原樋川(かわらび)、中原川、池津川、北股川です。
川原樋川
この川原樋川が野迫川村で最も流域の長い大きな川になります。何本かの支流がありアマゴが生息します。大股の少し下流に取水堰堤がありそこから下流は谷が深く川通しも難しいからか釣り人はいないです。アマゴはたくさん見えている時がありますが。私はあまり解禁日に行ったことはないのですが、釣り場は上で書いた大股の他、「宮の向いキャンプ場」の橋の下の淵も良いと思います。全般に何処でも釣れ、入川や川通しも難しくないので釣りやすいと思います。工事で長期間通行止めになり放流をしなかった区間があったりしますので事前に確認が必要です。
大股の養魚場側の下谷が流れ込むあたりの本流は7メートルの渓流竿で川に少し入って片手を伸ばして仕掛けを振り込んで対岸の際に届く程度。河原も広く開けているので餌釣りだけでなく初心者の方のルアーフィッシングやフライフィッシング、テンカラにもいいでしょうね。
北股川
野迫川村役場の辺りが源流になる川です。4本の川一本に上げましたがこの川は野迫川村平付近で川原樋川に合流します。最上流部は役場や民家があり川の水量もそう多くはないです。集落から外れて川原樋川本流との合流地点までは殆ど川が見えない状況で入川したことがありません。入川地点も限られるのではと思います。
中原川
中原川は全体的に人工の護岸が作られているのであまり自然の釣趣は無いですが、道路から竿を出しても釣れるので面白いです。(車は少ないですが、通りますので注意です。)
道路から見ると水深の浅いべたーっとした流れでアマゴが居そうなように見えませんが、周りより少し深みがありそうなところを探って行くと結構釣れます。
池津川
池津川は中原川から林道平川釜落線で山越えすると集落にでます。アマゴは結構いると思います。集落から上流は細い川が道路沿いに続き、ここも所々道路から竿が出せますが、川に入れば提灯釣りが基本ですがアマゴは居ます。ポイントにアマゴが居ればすぐに反応があるので面白いです。

野迫川村へのアクセス
野迫川村へのアクセスは高野龍神スカイラインから降りて行く方法、高野山から旧道で行く方法、猿谷ダムの方から中原川、池津川経由で行く方法、大塔町の方から赤谷を過ぎて池津川に行く方法。と複数のアクセス方法があります。
本流の川原樋川に行くには高野龍神スカイラインからが良いと思います。高野龍神スカイラインから村に降りる道は4本あります。
高野山から一番近いところが高野山から8.6キロ地点にある立里荒神の案内看板が出ているところです。ここが村まで一番距離が短い道路ですぐに役場のところに出ます。川は北股川になり、池津川や中原川の上流側から行くのはこの道が良いです。ただし良く通行止めになっているので要確認です。
次はスカイライン10.6キロ地点の「野迫川村総合案内所 喫茶鶴姫」の手前から降りて行く道で、北今西のアマゴ放流釣り場のかわらび荘横に出ます。この林道の距離は10キロ近くあり、かなりクネクネ長いです。途中で平の方面ともつながってます。
次は12.7キロ地点の「ホテル野迫川」などの看板が出ているところです。ここはしばらく急坂になりますのでスピードを出すと排水の溝を切ってあるところの段差の大きいところがあるのでドスンといくので注意です。この道は桧股川の上流から入って行く道になり距離はそこそこあり、弓手原からの道と合流し北今西の方へつながります。
高野山から最も遠い降り口はスカイライン19.4キロ地点で弓手原の川原樋川上流部に降りて行きます。ここも川までの距離は少しです。
大阪からのアクセスで一番早くて運転が楽なのは猿谷ダムの新しいトンネルを通らず、旧道から橋を渡って県道53号線で中原川に行く道程です。中原川をまっすぐ進めば役場の方につながります。林道平川釜落線で池津川に行くことができます。さらにそこから役場の方に出ることもできます。ただし、役場から北今西方面に行くにはクネクネ時間がかかります。
大塔町の方から県道734号線で赤谷を過ぎて池津川にいくには少々気合を入れて行かないといけません。かなり大変な道です。この辺り野鳥のヤマセミも良く見る自然豊かなところで、人家もなく、泣きそうになるかもしれません。赤谷を過ぎた辺りからが野迫川村の漁業区になります。
この辺りで本流の川原樋川と池津川が合流していますが、本流側には通行止めになっていて行くことはできません。ここから北股川の県道733号線まで地図では道路があるのですがこの間は通れません。デカイのが居るかもしれません。
野迫川村のライブカメラ
北今西あまご放流釣り場 - かわらび荘前
こまどりケーブル
北今西放流釣り場内ホテル野迫川の数百m下流付近。ルアー、フライのキャッチ&リリース区間。
こまどりケーブル
野迫川村の雨量情報
奈良県河川情報システム
中原川の柞原と野迫川の雨量が載っています。
野迫川村の交通情報
奈良県道路規制情報
野迫川村 通行規制情報
野迫川村へのアクセス路や村内道路は度々時間規制や通行止めの規制があります。
十分に調べてお出かけください。
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